チケット管理システム 導入事例

「実際に導入して何が変わったのか?」 チケット管理システムを導入し、業務改善に成功した企業の具体的な事例を紹介します。ここでは、情シス部門とヘルプデスク部門の2つのパターンを取り上げます。

事例① 情シス部門:従業員300名規模の製造業A社

A社では、情シス担当者3名で全社員300名のサポートを行っていました。

導入前の課題

  • 依頼チャネルの乱立: 電話、メール、チャット、口頭など、あらゆる手段で依頼が来るため、把握しきれない。
  • タスクの属人化: 「詳しい人」に直接依頼が行くため、特定のメンバーの負荷が高い状態が続いていた。
  • 進捗のブラックボックス化: 依頼者が「あれどうなった?」と電話してくるまで、手付かずの案件が発覚しない。

導入後の変化

OSSの Zammad をオンプレミスで導入し、問い合わせ窓口をメールアドレス1つに一本化しました。

  1. 対応漏れゼロへ: 全てのメールが自動でチケット化され、未対応チケットが一目瞭然になったことで、対応漏れが消滅しました。
  2. 負荷分散の実現: 管理者がチケットを見て空いているメンバーにアサインする運用に変更し、特定の個人への集中を防ぎました。
  3. 定量効果: 月間の「進捗確認の督促電話」が、導入前の 月平均50件から、導入後はほぼ0件 に激減しました。また、対応保留期間も平均3日から1日に短縮されました。

ツール選定理由

  • コスト: 予算承認のハードルを避けるため、既存のサーバーリソースで動くOSSを選択。
  • UI/UX: メンバーが使いやすい、モダンな画面デザインであったこと。

事例② ヘルプデスク:SaaSベンダーB社

B社は自社サービスのカスタマーサポート(CS)部門において、顧客からの問い合わせを管理していました。

導入前の課題

  • 二重返信の発生: 共有メールボックスを使っていたため、同じメールに複数人が同時に返信してしまう事故が発生していた。
  • 回答品質のバラつき: 担当者によって回答内容やトーンが異なり、顧客満足度に影響が出ていた。

導入後の変化

SaaS型の Zendesk を導入しました。

  1. 排他制御の実現: 誰かがチケットを開いている間は「表示中」と出るため、二重対応が物理的に不可能になりました。
  2. テンプレート活用: よくある質問に対する回答をマクロ(テンプレート)化し、誰が対応しても均質な回答を即座に送れるようになりました。
  3. 定量効果: 初回応答時間(SLA)が 平均4時間から1時間以内(-75%) に短縮され、顧客満足度スコア(CSAT)が 3.2から4.5 に向上しました。

ツール選定理由

  • 拡張性: 将来的にAIチャットボットやFAQサイト構築も視野に入れていたため、プラットフォームとして完成されているZendeskを選定。
  • 分析機能: ダッシュボードで「曜日ごとの問い合わせ傾向」などが可視化できる点。

まとめ:導入成功の共通点

成功した事例に共通しているのは、「ツールを入れること」を目的にせず、「業務フローを変えること」を目的にしている点です。

  • 窓口を一本化する
  • 対応ルール(SLA)を決める
  • テンプレートを整備する

こうした地道な運用設計とセットで導入することで、チケット管理システムは真価を発揮します。


導入後の運用イメージが湧いたら、次は現場で想定されるFAQを確認して、万全の準備を整えましょう。

チケット管理システムFAQ:よくある質問と回答